K-TUNES RACING

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2024.12.7-8 鈴鹿サーキット得意の鈴鹿のハズが予選で沈んでしまうが
2人のドライバーの追い上げで9位入賞を果たす

〇原因不明のパワーダウンで予選Q1に失敗
〇14位からのスタートで追い上げを開始
〇ピットのロスタイムをはね飛ばし9位入賞

2024年シーズンを締めくくる最終戦が、三重県鈴鹿サーキットで12月7日(土)〜8日(日)に開催された。このレースは8月に開催予定だったものが台風によって延期になったもので、第5戦となっている。
雨に翻弄された2024シーズンだったが、最終戦の舞台、鈴鹿サーキットのレースウィークはしっかりと快晴だった。それはまるでシーズンを締めくくるために、キッチリと走れるコンディションを提供してくれたかのようだった。
ただし天気は晴れでも、12月。気温はお昼でも12℃程度、路面温度もそれより少しだけ高い程度だ。レース用のタイヤがしっかりと性能を発揮してくれるのか?? 大きな不安材料だった。それは単純にグリップレベルのハナシだけではなく、タイヤの磨耗も激しくなってしまう。確かにシーズン前の公式テストも低温だが、ここまでの温度ではなく、どうなるのかは未知数だった。

公式予選、Q1は新田守男選手が担当した。しかし走り出してすぐにエンジンパワーが少ないという無線が入る。25分と長めに設定されていたQ1で、とりあえず1度タイムアタックをし、さまざまなチャレンジをしてみたものの改善せず、22番手というタイムに終わってしまった。
予選Q2は当然、15位以下が走るU15クラスだ。マシンのシステムの再起動を行い、高木真一選手が乗り込んでコースイン。するとパワーダウン症状は消え、いつものパワーを取り戻していた。慎重にタイヤをウォームアップさせた後、タイムアタックに入ると1分55秒285を記録。公式予選全体を通じて最速タイムは1分55秒092がトップタイムであり、高木真一選手のタイムはトップ6に食い込むほどのパフォーマンスだった。
公式予選はQ1とQ2のタイムを合算して決まるのだが、96号車はU15クラスのトップタイムで、予選は15位という結果となった。

今回のレースは300km。8月の開催は350kmの設定だったが、最終戦ということでレース後にSUPER GT恒例のグランドフィナーレが行われることもあり、距離が短縮された。52周という周回数となり、ドライバー交代と給油を1度する必要があるが、タイヤ交換に規制はなく、軽量なマシンの場合は無交換とすることでピットでのロスタイムを圧縮することができる。だがLEXUS RC F GT3は重量級のため、タイヤ4本交換は必須。その分はハンデとして効いてしまう。

スタートドライバーは新田守男選手。公式予選で高木真一選手が使用したタイヤでスタートする。公式予選は15位だったのだが、30号車がペナルティを受けてグリッド降格となったため、繰り上がりで14位からのスタートとなった。
そのスタートシーン、SUPER GTはローリングスタートで、走って隊列を整えながらスタートを切る。しかし時として車間距離が大きく開けてしまうマシンがあり、スタート時点でトップとの距離が大きく差が着いてしまうことがある。
今回のスタートも、まさにそんな印象だった。そのため新田守男選手が追い上げても、トップを走るマシンとの差が大差となっていた。つまりスタートの時点ですでに上位入賞は難しいものになってしまっていた。

オーバーテイクが難しい鈴鹿サーキット。だが新田守男選手は攻めの走りでポジションを上げていく。10周目にオーバーテイクで10位に上がると、次の周には9位。そして前を走っていたマシンがピットインしたことで8位に。
そして16周目にピットへ。高木真一選手へのドライバー交代、燃料補給、そして4本のタイヤを交換。そのタイムロスの影響は大きく、96号車の後ろでピットへ入ったマシンの何台かに先行を許してしまう。
しかし、そのギャップを楽しむように、高木真一選手のオーバーテイクショーが始まる。新たに装着したニュータイヤは、耐久性重視のスペックのため、タイムは出にくい傾向にある。それでも高木真一選手はオーバーテイクを繰り返し、ポジションを上げていく。

コース復帰した段階は21位。24周目にスタート位置である14位までポジションを戻すと、33周目には入賞圏内である10位へ。
だが9位のマシンとの差は10秒以上も前方。さすがに追いつくだろうか?? と思われたのだが、ズルズルとペースを落とし、44周目にオーバーテイクに成功。タイヤ無交換作戦を採用したものの、タイヤの磨耗が激しく、グリップダウンしていたようだ。
高木真一選手は9位でチェッカフラッグを受けた。K-tunes Racingにとっては今シーズン4度目の入賞で、トータル20ポイントを獲得。ドライバーズランキングも13位とすることになった。

コメント

  • 影山正彦チーム監督
    影山正彦 チーム監督

    「14番グリッドからのスタートで、タイヤ無交換のマシンもあって、難しい部分もありましたが、2人のドライバーのがんばりもあって9位入賞。1年間応援して頂いたファンのみなさんに感謝します。ありがとうございました」

  • 新田守男選手
    新田守男 選手

    「予選からちょっと不運なこともありましたけど、それなりのレースはできると思っていました。スタートでトップから離れてしまい、その差が残念でした。それでもポイントは取れて、1年やってきた成果が出せたと思います」

  • 高木真一選手
    高木真一 選手

    「思ったよりもペースが上げられなかったですね。一生懸命走っていたらチャンスが来るかなと思っていたら、4号車が落ちて来たりして、9位入賞を手にすることができました。今シーズンも1年間、ありがとうございました」

リザルト2024 AUTOBACS SUPER GT ROUND5 SUZUKA GT 300km RACE GRAND FINAL

12/08 決勝レース 鈴鹿サーキット 天候:晴れ 路面:ドライ

Pos. No. Machine Driver Laps Time / Gap Best Lap Tire SW
1 88 VENTENY Lamborghini GT3
LAMBORGHINI HURACAN GT3 EVO2
小暮 卓史/元嶋 佑弥
47 1:45'03.710 1'59.214 YH --
2 2 muta Racing GR86 GT
TOYOTA GR86
堤 優威/平良 響
47 9.250 1'59.281 BS --
3 31 apr LC500h GT
LEXUS LC500h
小高 一斗/中村 仁/根本 悠生
47 11.685 1'58.934 BS --
4 65 LEON PYRAMID AMG
Mercedes AMG GT3
蒲生 尚弥/篠原 拓朗/黒澤 治樹
47 13.109 2'00.317 BS --
5 6 UNI-ROBO BULEGRASS FERRARI
FERRARI 296 GT3
片山 義章/ロベルト・メリ・ムンタン
47 13.281 1'59.468 YH --
9 96 K-tunes RC F GT3
LEXUS RC F GT3
新田 守男/高木 真一
47 1'02.489 1'59.561 DL --

ファステストラップ 1'58.934 #31 中村 仁
※タイヤ BS=ブリヂストン DL=ダンロップ MI=ミシュラン YH=ヨコハマ

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