K-TUNES RACING

2018/9/15(土) 予選

SUPER GT 300 2018 Series 第6戦 スポーツランドSUGO

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ドライからウエットコンディションとなった
公式練習では3番手のタイムをマークして
好調さを見せたK-tunes RC F GT3
しかし、予選Q1はコースコンディションに
合わせ切れず24位で終える。

今シーズン最長の800マイルレースとなった8月第1週目の富士スピードウェイラウンドから、約1ヶ月のインターバルを経て「2018 AUTOBACS SUPER GT Round6 SUGO GT 300km RACE」が、宮城県のスポーツランドSUGOで開催された。
前戦は、17番手グリッドから粘り強く長丁場の決勝レースを戦い抜き10位でフィニッシュしてポイントを獲得した。しかしK-tunes Racing LM corsaは、第3戦の初優勝からポイントは重ねているものの上位への進出は果たせない状況となっている。第6戦の舞台となるスポーツランドSUGOは低速コーナーが少なく、K-tunes RC F GT3が得意とする高速コーナーが多いレイアウト。
そのため、3戦ぶりの上位進出はもちろん表彰台を獲得できる可能性もあるコースと目論んでいた。
そんな第6戦のスポーツランドSUGOラウンドのスケジュールは、9月15日(土)に公式練習と予選、16日(日)に300kmの決勝レースが予定される。
15日の9時から1時間45分に渡って行なわれた公式練習は、まず中山雄一選手がK-tunes RC F GT3に乗り込んで持ち込みのセットアップを確認する。1周を走行してピットに戻ってマシンの確認を受けると連続周回を行なう。計測7周目にはラップタイムを1分19秒台に入れて、この時点でGT300クラスのベストタイムを記録。中山選手は好調さを示したまま周回を続けて、17周を走行して新田守男選手に交代する。このころになるとサーキットを雨雲が覆い小雨が降り出す。それでも新田選手はスリックタイヤで走行を続けて、想定していた公式練習でのメニューを消化していく。雨量が増えてきたためピットに入ると、若干のセットアップを変更した後に中山選手がK-tunes RC F GT3のステアリングを握る。1時間45分の公式練習はドライからウエットに変化するコンディションとなったが、中山選手が前半にマークした1分19秒013がベストタイムとなりGT300クラスの28台中3番手で終えることになった。

<予選>
午前中の公式練習ではウエットコンディションに見舞われたがお昼を過ぎると雨は止み、次第にコースは乾いていく。GT300クラスの予選が始まるころには、ほぼドライコンディションとなり全車がスリックタイヤでアタックを実施する。
今シーズンから予選アタック中に混雑が予想されるコース全長の短いサーキットでは、予選Q1に出走するマシンが2組に別けられて争うという規則が追加された。この新たな規則が、スポーツランドSUGOの予選で初めて適用されることとなった。
GT300クラスの28台は14台ずつに別けられ、K-tunes RC F GT3は2組目のグループBに振り分けられた。予選Q1は新田選手が担当しコースイン。すると、直後に22号車のAMG GT3がクラッシュしたため、赤旗が提示されて予選は中断する。約20分の中断を経て予選は残り9分で再開。新田選手は、インラップを含めて2周に渡ってウォームアップを行ない3周目からアタックする。まずは1分25秒台をマークし、翌周には1分20秒101を記録するが、公式練習のパフォーマンスが影を潜めてしまう。5周目、6周目も連続してアタックを敢行するが、予選Q1を突破できる上位7台に入ることができない。9分が経過した最終周もタイムアップを狙って走行いたが1分20秒070をマークするに留まり、予選Q1のグループBで12番手となった。結果として明日の決勝レースは24番グリッドからスタートすることになる。
公式練習の好調な状況とは打って変わって、予選はパフォーマンスを発揮できずに終わってしまった。決勝レースは後方からの追い上げとなるが、荒れたレースが多いスポーツランドSUGOラウンドなので一台でも多くのクルマをパスしてポイント圏内を目指す。

コメント

<影山正彦監督>
コンディションが変化するなかでの公式練習でしたが、ドライもウエットも順調に走行を重ねることができました。予選Q1をスタートするころには路面が乾いてきて、気温や路面温度も上がりました。この状況に対してクルマを合わせきることができなかったのか、24位という結果は残念でした。なぜ、公式練習のパフォーマンスが発揮できなかったのかを究明する必要があります。菅生の決勝レースは、セーフティカーが入ったり荒れることが多いです。300kmと距離は短いですが、展開次第では挽回できるはずなので、少しでも上位を狙っていきます。

<新田守男選手>
公式練習では中山選手が最初に乗って、ドライからレインに変わる状況でステアリングを握りました。どちらの状態でもバランスが良く、悪くないセットアップでした。しかし、予選Q1ではドライとなった路面コンディションに合わなかったのかタイムが伸びず、ミスなく走ったのですが予選Q1を突破するタイムを上回ることができませんでした。なぜタイムが伸びなかったのかをチームとのミーティングで検証して、決勝レースに臨みたいです。明日は24番手と厳しい位置からのスタートですが、一台でも多くのマシンをパスしていきたいです。

<中山雄一選手>
公式練習では、路面が乾いていた最初と最後にウエットコンディションでも乗りました。路面自体のグリップは低かったですが、タイムを見てもわかるように感触は良かったです。タイヤの温まりも良く、連続周回したときのラップタイムも満足いくものでした。予選Q1では、公式練習の状態が維持できなかったようで残念です。原因を突き止めて、明日の決勝レースは状況が改善していることを願いたいです。

2018/9/16(日) 決勝

SUPER GT 300 2018 Series 第6戦 スポーツランドSUGO

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スタートドライバーとなった
中山選手が安定した走りで
24番手からポイント圏内へ浮上させるが
避けきれない接触でペナルティを取られ、
14位でレースを終えた。

年間8ラウンドのシリーズ戦となる2018 AUTOBACS SUPER GT。終盤戦が幕を開ける第6戦「SUGO GT 300km RACE」の決勝レースが9月16日(日)に実施された。
スポーツランドSUGOはK-tunes RC F GT3の特性に合ったサーキットということで、15日(土)に行なわれた公式練習では3番手のタイムをマークして好調さを示した。しかし、ドライからウエット、またドライへ刻々と状況が変化するなかで、予選では路面コンディションに合わせ切れずに24位と苦戦を強いられることとなった。予選後にはタイヤメーカーのエンジニアを含めたチーム全体で公式練習と予選のデータを検証し、決勝レースへ挑むことになった。
16日は事前の天気予報だと雨の可能性もあったが、午前中から日差しが差し込み汗ばむほどの天候となった。スポーツランドSUGOには2万8500人の観衆が集まり、SUPER GTのプログラムは10時35分の選手紹介から始まった。11時5分から12時までのピットウォークも多くの来場者で人垣ができるほどの盛り上がりをみせる。決勝レース前の最終チェックとなるウォームアップ走行は、12時25分から12時45分に掛けて行なわれた。

20分と短い時間のなかで中山雄一選手と新田守男選手の二人がK-tunes RC F GT3のステアリングを握り、300kmの決勝レースに向けてセットアップを確認するとともに余念のない調整を行なった。
決勝レースは、予定通りの14時にパレードラップによって幕を切った。24番手からスタートした中山選手は、1周目に3台をパスして21番手でコントロールラインを通過。3周目までに、さらに3台をパスしてジャンプアップを果たす。その後もトップ10を走るマシンと同等のタイムで周回を重ねて、10周目には17番手、20周目には15番手まで順位を上げる。22周目を過ぎると徐々にルーティンのピット作業に入るチームが現われる。K-tunes Racing LM corsaは、中山選手のスティントをなるべく伸ばして、ピット作業時間を短縮させて上位を狙う戦略を採った。そのためにタイヤを労りながらラップタイムは落とさずに走るという難しいタスクが中山選手には与えられた。30周目には9番手となり、さらに上位陣がピットインしていった影響で35周目には4番手、40周目には2番手まで浮上。42周目にはついにトップに立つ、と44周目にピットレーンにマシンを進めた。しかし、このピット作業で想定外の出来事が起こる。中山選手は走行中にコースからラインを外して、クルマ半分がコース脇の芝生を走行したことがあった。その芝がジャッキアップしたマシンのブレーキに触れて、マシンから煙が上がってしまう。咄嗟の判断でメカニックが消火して事なきを得たが、大幅にタイムをロスしてしまう。
新田選手が乗り込んだK-tunes RC F GT3は15番手でコースに復帰するが、ちょうどGT300クラスのポイント圏内を争う集団のなかに入ってしまう。タイヤのウォームアップが終わっていない状態での争いとなったため、ポジションを3つ下げて47周目には18番手となる。それでも51周目には自己ベストタイムとなる1分21秒944をマークして徐々に順位を挽回していく。55周目には15番手、57周目には11番手まで浮上しポイント圏内まであと一歩まで迫る。しかし、60周目のSPコーナーで先行する31号車のプリウスと接触してしまう。K-tunes RC F GT3にダメージはなかったが、31号車はクラッシュしてしまい64周目にセーフティカーが導入される。70周目にレースはリスタートし、K-tunes RC F GT3は9番手を走行していたが、先ほどのピットストップ時の給油行為に対してドライビングスルーペナルティがくだされる。73周目にこのペナルティを消化するためにピットレーンを通過したため14番手まで順位を落として、75周目に14位でフィニッシュした。ゴール後に31号車との接触に対しても競技結果に37秒加算ペナルティが与えられた。チームは、先ほどのピット作業違反の内容確認を求めると、レギュレーションに抵触していない事が判明し、ピット作業違反のペナルティは覆ったものの、ドライビングスルーペナルティが接触に対するものにすり替えられた。
中山選手と新田選手ともに安定したラップタイムで走行し24番手スタートからポイント圏内のフィニッシュが見えていただけに、釈然としない判断によりポイントを失うこととなった。

コメント

<影山正彦監督>
前半のスティントを担当した中山選手は、安定して速いラップタイムで走行して24番手スタートから大幅に順位を上げてくれました。ピット作業では、フロントバンパーに付いていた芝がブレーキに触れて煙が出てしまい、消火作業などで時間が掛かったことが悔やまれます。新田選手が担当した後半もペース良く走っていましたが、ピット作業違反でゴール寸前にドライブスルーペナルティを取られました。結果としてピット作業違反は取り消されたのですが、今度は新田選手のドライブ中に接触したことがこのドライブスルーペナルティに振り替えられました。やや不可解な判定だったのですが受け止めるしかないです。ドライブスルーペナルティがなければポイント圏内でのフィニッシュだったはずなので、残念なレースとなりました。

<新田守男選手>
後半のスティントを担当したのですがピット作業が遅れたことで、GT300の混戦の中に入ってしまいました。マシンのバランスやタイヤのパフォーマンスも良かっただけに、もう少し前に出られていれば違った展開になったはずです。SPコーナーでの31号車との接触は避けきれないところもあったので、ペナルティが取られたことは残念です。予選は24位と不本意な結果となりましたが、決勝レースは両スティントともにペースが安定していて、ライバル勢よりも速かったので結果につなげたかったです。

<中山雄一選手>
決勝レースはクルマの状況もタイヤもコースコンディションと合っていたため、24番手から追い上げることができました。30周を過ぎるとグリップ感が薄れてペースが落ちてきたので、本来ならばピットインした45周よりも引っ張りたかったのですが、安全を期して入りました。レース中に最終コーナーで半車身コースをはみ出たときがあって、そこで芝を拾ってしまいました。想像よりも多くの芝が付着していて、それがピットストップ時にブレーキに触れて煙が出ました。このアクシデントがなければ、もっと上位を走れていたはずですし接触も避けられたはずです。決勝レースはペースが良かったので、展開に恵まれずに残念でした。