K-TUNES RACING

2020 Rd.5 Preview前戦の4位は偶然ではない!観客が戻った富士で証明する

シーズンもいよいよ後半戦へと突入する2020 AUTOBACS SUPER GT シリーズ。第5戦の舞台は再び富士スピードウェイに戻る。

K-tunes Racingとしては、シーズン序盤の第1戦、第2戦と厳しいレースが続いた苦い思いが頭をよぎる。しかしチームはシーズンが進むとともに着実に進化し、今シーズンから履くことになったダンロップタイヤのデータも蓄積されてきた。その成果が第4戦もてぎでの4位入賞という結果を生んだことは間違いない。
獲得したポイントは8。ウエイトハンデはポイントの3倍なので、K-tunes Racingには24kgのウエイトハンデが課せられることになる。しかしライバルたちはもっと多くのウエイトハンデを背負い、スターティンググリッドに並ぶ。上限となる100kgは、#11GT-R、#61BRZ、#65AMGの3台にもなり、93kgの#2ロータスまでを含めた4台は、かなり苦しいレース展開になるはずだ。もてぎでは#11GT-Rはハンデを感じさせない予想以上の速さを見せたが、富士のコースとなればタイヤの負担が大きくなる。
K-tunes Racicngは、そのウエイトハンデの少なさも武器に、今シーズン3度目の富士に挑む。

前戦でシーズン初入賞を果たしたK-tunes Racingは、まるで優勝したかのような歓喜の中にあった。クールな影山正彦チーム監督でさえ、チェッカー直後、テンションは上がり気味だった。
「今シーズン、初めてレースを戦えた、ということでしょうね。これまでは自分たちのことで精一杯で、レースを戦える状況でもなかったし、速さもなかった。それが、この週末は公式練習から速さもあり、レースを戦うことができた、ということが何より大きいと思います。
もちろんチームとしては、いつまでもノーポイントというわけにもいかないので、初入賞&初ポイントを手にしたことは嬉しいです。だけど、今回の結果に甘んじることなく、表彰台、そして優勝と、もっと上の目標を目指していきたいと思います」
前半戦の締めくくりとして、4位入賞は確かに大きなトピックスだった。しかし、その結果に満足しているわけにはいかない。K-tunes Racingはこれまで年2勝ずつ、計4勝を挙げたチームである。昨シーズンは最終戦までチャンピオン争いに加わっていた。
後半戦は、その本来のK-tunes Racingの強さを取り戻す、重要なパートといえそうだ。

今回の第5戦富士では、シーズン初めて観客の入場が可能となった。ただし昨シーズンまでのようなピットウォークやさまざまイベントなど、チームとファンが直接的に接触するような場面はキャンセルされている。パドック側へのアクセスもNGで、観客はスタンド側だけとなる。感染症拡大を防ぐための制限が設定されているのだ。
それでもSUPER GTは完全復活のための大きな一歩を踏み出したことは間違いない。閑散としたサーキット、応援する姿の見えないスタンドを過去のものとしてくれるだろう。K-tunes Racingもまた、ファンの応援を受けて、さらに前進することができるだろう。

2020 AUTOBACS SUPER GT第5戦は、静岡県富士スピードウェイで、10月3日(土)~4日(日)に開催される。公式予選は3日(土)14:00から、決勝レースは4日(日)13:30スタートの予定になっている。