K-TUNES RACING

インタープロトシリーズ第1戦-第2戦 富士スピードウェイ 5月13日・14日

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ギリギリに仕上がったマシンも速さは良好
雨の洗礼も受け、初陣を飾れず

従来はインタープロトシリーズに、CCS-Rクラスで挑んでいたK-Tunes Racingがステップアップを果たし、今年からIPS“kuruma”でインタープロトシリーズ本体へのチャレンジを開始。ジェントルマンドライバーは引き続き、チーム代表でもある末長一範選手が務める一方で、プロフェッショナルドライバーには、昨年のチャンピオンでもある中山雄一選手が新たに起用された。
マシンはまったくの新車とあって、サーキットに初めて持ち込まれたのは、レースウィークの金曜日。シェイクダウンが行われたが、新車にありがちなトラブルに見舞われることがなかったのは、マシンそのもののクオリティの高さ、そしてしっかり仕上げてくれたメカニックたちの努力、その両方の賜物と言えるだろう。参戦5年目でマシンの隅々を知り尽くした中山選手からも「まったく問題ありません」とのお墨付けも受け、予選に挑むこととなった。

だが、土曜日の早朝に行われた予選は、あいにくの雨模様。中山選手は早々にトップにつけてコンディションの変化とも合わせて、タイムを短縮し続けていくが、ちょうど折り返しの頃に一台の先行を許してしまう。その後、雨足が強まったこともあり、再逆転ならず、2番手から第1戦決勝レースに挑むこととなった。
続いてジェントルマンクラスの予選に挑んだ末長選手は、すぐにピットを離れず、一呼吸置いたところでコースイン。初めてのウェットコンディションとあって、走り始めは慎重に。その後、果敢にコースを攻め立てるも、勢い余ってスピンを喫してしまう。そこでチェックを兼ねて、いったんピットへ。この切り替えが功を奏して、それまでのタイムを1秒以上も更新。総合では10番手ながら、Genクラスでは3番手につけることとなった。
土曜日の午後にジェントルマンクラスの第1戦決勝レースが行われたが、雨は予選の頃より勢いを増していたこともあり、セーフティカースタートから開催されることとなった。だが、雨はやむ気配を少しも見せず、5周を終了した時点で赤旗が出されて競技は中断。そのまま終了となった。レースは成立し、一台にSCラン中のオーバーラン、黄旗追越しがあったため、ペナルティで降格。末長選手は総合9位、Genクラス2位となり、この順位で第2戦に挑むことも決定した。

明けて日曜日は、すっかり天候にも恵まれ、ジェントルマンクラスの第2戦は、爽やかなコンディションの下での戦いとなった。予選、第1戦がウェットコンディションだったこともあり、ここで初めて全車ドライタイヤを装着する。スタート直後の1コーナーではポジションキープだった末長選手ながら、コカコーラコーナーで先行車両のコースアウトがあり、ひとつポジションを上げることに成功。だが、続く100Rでコースアウトを喫してしまう。すぐに復帰するも、直後にアクセルが一切反応しなくなるトラブルが発生。何とかピットに戻って修復されるも、その時トップからはすでに4周遅れに……。そのままチェッカーまで走りきったものの、規定周回を満たせず、完走扱いにはならなかった。
そんな末長選手の無念を晴らそうと、続けて行われたプロフェッショナルシリーズ第1戦では、中山選手が先陣を切ってピットを離れるも、途中でストップ! 同様のトラブルに見舞われたのだ。幸い、中山選手の機転でエンジンをリセットし、グリッドに並ぶことはできたが一抹の不安は残す。だが、フォーメイションラップでポールの山下健太選手にシフト系のトラブルが発生し、ピットスタートを強いられたことで、中山選手は逆に俄然有利になる。難なくスタートを決め、1コーナーにはトップで飛び込んで行ったのだが。
レースが始まって間もなく明らかになったのは、ストレートでのスピード不足。2周目の1コーナーで、ニック・キャシディ選手に抜かれた後、ストレートでは着いていくのが精いっぱい。1コーナーで何度も牽制をかけるも、再逆転ならず。第1戦の終了後、間髪入れず第2戦のスタート進行が開始。中山選手は、またもスタートを決めて1コーナーへのホールショットに成功するのだが……。
今度は関口雄飛選手、松田次生選手が相次いで襲い掛かり、3台でのバトルの際に接触があり、足まわりにダメージを負ってしまう。そのため、ペースが上がらず徐々に順位を落とす羽目に。第2戦は無念だけが残る、6位という結果に終わった。

コメント

<末長一範選手>
いきなり雨の予選、そしてすごい雨だった第1戦は何もできませんでした。ドライになった第2戦では1コーナーでグリップしていたので、「もう行けそうだ」と100Rに突っ込んでいったら、まだタイヤが温まっていなくて、ぶっ飛んだ(苦笑)。その後でエンジンを掛け直したら、電子デバイスに不具合が起きて…。クルマのフィーリングはつかめましたし、タイムも上がってきているので、次のレースはしっかり準備してやりたいですね。すごく楽しいクルマだというのが、分かりましたから。

<中山雄一選手>
金曜にシェイクダウンしたばかりなのに、練習から調子が良くて、雨の予選では、あとコンマ1秒でポールポジションが獲れるところでした。でも、ドライコンディションでは、思いの外ペースが上がらなくて……。コーナーのバランスは良かったんですが、まだ新車ならではのフリクションの多さを感じます。第1戦はそれでも2位でしたが、第2戦では混戦の中で接触があり、サスペンションアームが曲がってしまい、ペースが落ちてしまいました。次回のレースでこの悔しさは晴らします。

公式記録