K-TUNES RACING

2021 Rd.5 Preview後半戦スタートはリニューアルしたSUGO
鈴鹿の口惜しさをバネにリスタートへ

 今シーズンのSUPER GTは、早くも後半戦へ突入。第5戦の舞台は、宮城県スポーツランドSUGO。9月11日(土)〜12日(日)に開催される。K-tunes Racingは今シーズン、開幕戦で6位入賞という幸先の良いスタートを切ったものの、その後は入賞に届かず、シリーズポイントも5で止まったままになっている。

 シーズン後半戦、良い形でのリスタートが実現できるか? 11月末の最終戦まで、短いインターバルでのレースとなるため、今回のSUGOラウンドは重要なレースになりそうだ。
 ドライバーは前戦に引き続き、新田守男選手、そして小高一斗選手の組合せとなる。鈴鹿ではレースウィークに急遽参戦することが決まった小高一斗選手は、まだマシンやタイヤへの習熟度が十分とはいえず、鈴鹿では本領を発揮することはできなかった。
SUGOでも引き続きK-tunes Racing 96号車のステアリングを握ることになり、その才能を発揮することになるに違いない。特に昨シーズン、2度のポールポジションを獲得した速さは、他のチームにとって脅威になることだろう。

 スポーツランドSUGOは、高低差のあるツイスティなコースレイアウトで、アマチュアドライバーにも人気のあるテクニカルコース。このコースについて新田守男選手は「RC F GT3にマッチしていない、ということはないと思う。タイヤを含めて、しっかりとセットを決めることができれば、十分に勝負できると思います」という。
 ライバルに対してハンドリングがアドバンテージとなるLEXUS RC F GT3にとって、高いトラクション性能が重要ではないSUGOは、確かに不利な部分は少ない。
 これまでK-tunes Racingは、2018年が予選Q1で12位、決勝14位、2019年が予選Q1で9位、決勝では雨の中で3位表彰台を獲得している。(2020年はSUGOで開催されていない)いずれも予選結果が悪く、残念なことにあまり良い印象はない。2019年はレインコンディションだったので大幅に追いあげることができた結果だった。

さて、そのスポーツランドSUGOだが、昨シーズンのオフにコースとピットビルの一部が改修された。コースは具体的にいうとストレート部分がグランドスタンド側へ2m移動していて、その分ピットロードが2m拡幅している。SUPER GTでも、かつてピットロードの出口近くでクラッシュが発生してピットロードが塞がり、コースインできないという珍事が発生したこともあった。そうした事態は起きにくくなることだろう。
 ピットガレージも、コントロールタワーから最終コーナー寄りの部分が建て替えられ、ピットの幅は80cm拡張された。こうした変更によってピット作業の安全性が高まったことは間違いなく、アクシデントによってレースが左右される可能性を低くする。

またコースとしてはピットレーン出口の位置も変更されている。これまでは2コーナーの立ち上がりで合流していたが、それをさらに伸ばして3コーナーのアウト側へと移動している。SUGOではピットレーンで合流しようとするマシンが優先にルールなので、本コースを走っているマシンが減速する必要がある。これまでよりも合流しようとするマシンが見えやすいので、アクシデントは起きにくいかもしれない。
 おそらくTV中継などでも、真新しいピットビルや拡張されたピットロード、そして3コーナーに移動したピットレーンが見られることだろう。
 前戦鈴鹿では好成績が期待されていた。しかし予選でのトラブルによって、そのシナリオが大幅に狂うことになり、入賞することもできなかった。その口惜しさをバネに、 2年ぶりのスポーツランドSUGO、どんなレースになるのか? 注目してもらいたい。