K-TUNES RACING

2021 Rd.4 Preview2カ月ぶり開催の第4戦ツインリンクもてぎ
モータースポーツの暑い夏が始まる

AUTOBACS SUPER GT 2021シリーズは、7月17日(土)~18日(日)、栃木県ツインリンクもてぎでシリーズ第4戦が開催される。なお当初5月29日(土)~30日(日)に予定されていた第3戦鈴鹿は延期となり、8月21日(土)~22日(日)という日程に変更されている。

結果的にゴールデンウィークだった第2戦から2カ月以上のブランクを経たスケジュールとなり、各チームはマシンのチェックやテストなどに費やせる時間があり、より激戦が繰り広げられる可能性が高い。
ツインリンクもてぎでの開催は、2019年まではシリーズ最終戦として行われてきた。ウエイトハンデ(現在はサクセスウエイト)はゼロとなり、しかもレース距離も250kmと短く設定されていた。今回は当然ウエイトが有効であり、他のサーキットと同等の300km。しかも直前に梅雨明けする可能性もあり、気温が一気に上昇することも予想される。

K-tunes Racingもまたポテンシャル向上を目指し、さまざまなチェックやトライを行ってきた。その成果が試されるステージになるのか?残念ながらそう簡単ではない。タイトコーナーを短いストレートでつないだ、いわゆるSTOP&GOのコースレイアウトは、フル加速とフルブレーキングが連続する。この個性的なコースでは有利なのは、トラクションやブレーキングに優れたミッドシップであり、または加速力がある強力なパワーを持つマシンだ。LEXUS RC F GT3は、そのどちらでもないのだ。
しかし、それでもK-tunes Racingは過去3シーズンで4戦行われた中、3位表彰台を含む3度の入賞を果たしている。得意ではないはずのサーキットでありながら、これだけの成果を残してきたのは大きなトピックスだ。昨年の第4戦でも、予選6位からスタートし、表彰台まであと一歩、4位でフィニッシュしている。

ドライバーラインナップは、今回もまた新田守男選手と平良響選手というコンビネーションとなる。レギュラードライバーである阪口晴南選手はまたGT500クラス、#37KeePer Tom'sのステアリングを握ることになった。すでにシーズン前テストからのコンビネーションであり、また平良響選手もスーパーGTというレースにも、RC F GT3というマシンにも、十分に学んでいる。かつての阪口晴南選手がそうであったように、チーム監督である影山正彦監督のアドバイスが後押ししていることも間違いない。
フルブレーキンクが何度も繰り返されるコースでは、オーバーテイクシーンも多く、遅いマシンの後ろに車列ができるようなことは少ない。タイヤやブレーキのコンディションが悪化したりすると、すぐさまポジションを失うことになる。スリリングなレースは、テレビの前でも楽しめるに違いない。
ちなみに平良響選手は昨年FIA-F4で、ツインリンクもてぎでは3レースを行われたが、その予選、決勝全てをトップで終えている。今回のレースでも、その走りに期待できそうだ。

栃木県、隣接する茨城県ともに、新型コロナウイルスの感染状況は、いわゆるステージ2の「感染が概ね抑制できている状態」となっており、観客入場者数を制限した形でのレースとなる。同時開催となるのは若手ドライバーの登竜門であるFIA-F4で、こちらも熱いバトルシーンが随所で見られることだろう。

暑い夏の始まりにピタリとタイミングがマッチした第4戦は、7月17日(土)の午後に公式予選、7月18日(日)の午後に決勝レースが行われる。