K-TUNES RACING

2021.9.25-26 富士スピードウェイ第5戦で今シーズン3勝目で飾ったものの
アクシデントに巻き込まれて第6戦を失う

インタープロトシリーズ第3大会は、本拠地である富士スピードウェイで、9月23日〜24日に開催された。
この日程は世界耐久選手権が行われる予定だったが中止となり、当初10月16日〜17日となっていたインタープロトシリーズ第3大会が繰り上がった形だ。

ジェントルマンクラスに参戦している末長一範選手は、今シーズンは欠場することなく参戦し、第1戦と第3戦では優勝し、シリーズポイントでトップに立っている。待望のシリーズチャンピオンを手にする可能性は小さくない。
ひとつの課題となっているのは予選での速さだ。多忙なスケジュールの中で練習走行をする機会が少なく、どうしてもレースウィークに入ってからのサーキット走行に限られてしまっている。
予選では、限られた短い時間の中で高い集中力を持ってタイムアタックしなければならない。しかし現状では予選のタイムスケジュールになっても、まだコンディションを高める途中といった感じになってしまっていた。
それでもライバルに対してはタイムでは優位で、インタープロトシリーズで磨いてきたドライビングスキルの成果といえるだろう。

今回の予選は、コース後半の一部がウエットだった。そうした難しいコンディションでは、レース経験が大きくモノを言う。周回を重ねながらタイムを少しずつ上げていく。結果、公式予選はベストタイムが3番手、セカンドベストタイムがトップとなり、それぞれ第5戦、第6戦のスターティンググリッドとなる。
「最後のアタックで前のマシンに引っかかってしまって、それが残念でしたね」と末長一範選手は、ダブルポールを逃したことを悔しがった。

土曜日午後の第5戦、絶好のスタートを決めた末長一範選手は、1コーナーまでに2番手の#16渡邊久和選手を制してポジションを上げると、トップを走る#7勝又隆二選手を追う。そして4周目の1コーナーの進入でオーバーテイクし、トップに立った。
その後はエキスパートクラスのマシンを追走しながら、安定した走りでレースを走り切り、勝利を手にした。
開幕戦の第1戦、第2大会の第3戦に続いて、土曜日のレース3連勝というユニークな結果となった。
「いいレースができました。スタートが良かったことが、いい結果につながったと思います」レース後の末長一範選手はスタートを強調したのだが、レースペースも1分48秒台で安定しており、ジェントルマンクラスのチャンピオンに値する走りを展開していた。

日曜日の第6戦、今度はポールポジションからのスタートであり、エキスパートクラスのドライバーにチャレンジする絶好のチャンスでもあった。今回もまた好スタートを見せ、エキスパートクラスのマシンをオーバーテイク。
その後はジェントルマンクラスのマシンを引き離し、エキスパートクラスの中でレースを戦っていく展開となった。
そのエキスパートクラスのトップ争いがヒートアップしたことで ペースダウン。4周目には末長一範選手もトップ集団に追いつき、7台が密集した形となった。
誰もがミスをすれば、すぐに順位が入れ替わりそうな接近戦となっていた。そして5周目、最終コーナーの立ち上がりで#44山口達雄選手が#19今橋彩佳選手に追突されてスピン状態に。
そのままコースを横切る形になっているところに、#3フライングラット選手と横並びで最終コーナーを立ち上がってきた末長一範選手の2台がフルブレーキングでも間に合わず突っ込んでしまい、マシン前部が大破。その3台はその場でリタイヤとなってしまった。とても避けられそうなクラッシュではなかった。

レースはセーフティカーが入り、そのままチェッカーフラッグが振られて終了となった。第6戦がノーポイントに終わった末長一範選手はランキングも3位へと後退。
12月の最終戦で逆転のチャンピオン獲得へ向けて、臨むことになる。
また、マシンが大破してしまったことで、プロフェッショナルシリーズの中山雄一選手はレースに出走することができず、リタイヤとなっている。

コメント

  • 末長一範
    Gentleman Driver末長一範

    「いやぁ、残念でしたね。第6戦はレースペースも良くて、ミディアムタイヤでは初めて1分47秒台に入れることができていました。でも、あのアクシデントはちょっと避けることができませんでしたね。第5戦は優勝で、第6戦もスタートから良かったのでエキスパートクラスのマシンに付いていけていたので、とても残念ですが、最終戦は2レースとも優勝できるように臨みたいと思います」

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