K-TUNES RACING

2020 Rd.4 Previewマシンが苦手なツインリンクもてぎだが、例年と違う要件で上位進出なるか?

2020 AUTOBACS SUPER GT 第4戦が、9月12日(土)~13日(日)、栃木県ツインリンクもてぎで開催される。全8戦のうち、前半戦の締めくくりであり、今年開催される3つのサーキットが一巡することになる。

ツインリンクもてぎは、アメリカのモータースポーツで使われているオーバルコースと、一般的なロードコースを併設した、世界的に見ても珍しいサーキットだ。ロードコースは、そのオーバルコースの内側に折り畳まれたインフィールドを見ても判るように、短いストレートを90度コーナーで結んだようなレイアウトになっている。そのためコーナーの手前でフルブレーキングして、コーナー出口でフル加速する、いわゆるストップ&ゴーとなる。鈴鹿サーキットとは対照的なレイアウトといっていい。RC F GT3が得意とするコースと対照的ということは、つまり得意なコースではない、ということになる。エンジンパワーがラップタイムに大きく影響するため、ターボエンジンを持つGT-RやNSX、大排気量のAMG GTが有利になってしまうのだ。
K-tunes Racingのこれまでの成績は、2018年が予選12位、決勝10位、2019年は予選17位、決勝3位だった。

今シーズン、K-tunes Racingを苦しめているのはダンロップタイヤについてのデータ不足だ。マシンのセットアップを仕上げるにも、さまざまな戦略を組み立てるにも、どう使うとどうなるか?
ダンロップタイヤの経験値の低さによって見極めることができない。当然、マージンを大きめに取ることになり、ギリギリを攻めるよりもパフォーマンスは下がってしまう。
しかしツインリンクもてぎは、タイヤに対する依存度の低いコースだ。ストップ&ゴーのレイアウトなので、高いGのコーナリングが連続するようなタイヤの負荷が大きいシーンはない。逆にブレーキへの負担が極めて大きい。
ただし例年のツインリンクもてぎとは、いくつか大きく異なる要件がある。まず、いつもは最終戦であり肌寒い11月に開催されてきたが、今回はまだ残暑厳しい高温下でのレースとなる。また最終戦ではウエイトハンデの設定がないのだが、今回はもちろんシリーズポイント×3kg分のウエイトが課せられる。そしてレース距離も、250kmから300kmへと伸びている。
これらの要件はK-tunes Racingにとって優位なのか?
気温が高いということはターボエンジンに対して不利ではあるが、今シーズンまだノーポイントなのでウエイトハンデはゼロ。立ち上がりの加速は不利だが、ブレーキング勝負は優位となる。

果たして今回のレース、K-tunes Racingはどのような戦いを見せてくれるのか?
ただチームはレース毎に着実に進化しており、ここまでの3戦よりも競争力は高くなっているハズだ。得意ではないツインリンクもてぎだからこそ、そのレース展開がシーズン後半への大きなブーストになる可能性もある。

2020 AUTOBACS SUPER GT 第4戦は、ツインリンクもてぎで、9月12日(土)~13日(日)に無観客で開催される。ライブ中継などで、ぜひレースを楽しんでもらいたい。