K-TUNES RACING

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2019 Rd.6 Preview 昨年優勝を果たしたオートポリス
再びレース巧者ぶりを発揮できるか?

いよいよ2019シーズンも、残り3戦となったAUTOBACS SUPER GTシリーズ。第6戦の舞台は大分県のオートポリス。昨年、チームとして通算2勝目を挙げたサーキットだ。

今シーズン、開幕戦岡山、第3戦鈴鹿と、2勝したK-tunes Racingには60kgのウエイトハンデが課せられる。しかし、その重いハンデも今回が最後。レギュレーションによって、第7戦スポーツランドSUGOでは半分に、最終戦ツインリンクもてぎではゼロとなるからだ。これはライバルたちも同じ。つまり、今シーズン最後のハンデキャップ戦とも言っていい。その厳しいレースを、どう戦うだろうか?
ちなみに昨年のオートポリスは第7戦での開催となっていたので、ウエイトハンデは半分。具体的には24kgだった。そして開催時期も10月中旬と1カ月遅く、その分気温も低かった。

バブル期に作られたオートポリスは、九州の中央部に位置する。阿蘇の外輪山の中にあり、住所は大分県だが、最寄りの都市は熊本県阿蘇市となる。当初は美術館やホテルなどの施設が隣接していたほど、規模の大きなサーキット。
全長4.762kmのコースは地形を活かしたアップダウンが強いコースレイアウトで、登り勾配が7.2%、下り勾配10%(5.7度)という、もはや斜面に近い角度が含まれている。それだけにエンジンパワーは重要で、また軽量なJAF-GTマシンに優位なコースといえるだろう。つまり、FIA-GT3マシンを使用し、ウエイトハンデが大きいK-tunes Racingにとっては不利な状況となる。
ただしコースの舗装状況は荒く、タイヤの磨耗に厳しい。そういう意味ではタイヤのマネージメントに秀でたドライバーが、ライバルよりも前に出るチャンスがある、といえそうだ。

第4戦タイ、第5戦富士500マイルと、結果を残せなかったK-tunes Racing。重いウエイトハンデがマシンの速さを奪ってしまったことは間違いない。それでも耐久レースということもあり、戦術的にトライし、上位入賞へのシナリオが作られてきた。セーフティカーのタイミングが上手くマッチすれば、ポジションを大幅に上げるチャンスを得ることができる。ただ現実には、そのストーリーはトレースされなかった。
そうしたレース結果とは違い、チーム力はしっかりと向上している。8月10日~11日に行われたSUPER GT公式テストでも、エンジンが始動しないトラブルを見極め、スターターモーターの交換を短時間でキッチリとやってみせてくれた。
SUPER GTの現役レジェンドドライバーである新田守男選手と、20歳になったばかりの若手ドライバー阪口晴南選手のコンビネーションも上手く機能している。とくにSUPER GTデビューイヤーである阪口晴南選手だが、生来の速さはもちろん、安定した走り、マシンに対する理解など、見事な成長を見せている。
マシンへのハンデキャップ以外、死角は見当たらない。

気になるチャンピオンシップ争いだが、現在K-tunes Racingは30ポイントを獲得し、3位となっている。トップに立つ#55高木真一/福住仁嶺組が36.5ポイント、2位#56平峰一貴/サッシャ・フェネストラズ組が32ポイントと、その差はわずか。ポイントの2倍のウエイトハンデが与えられるレギュレーションなので、上位陣には大きなウエイトハンデが与えられる。
K-tunes Racingにとっては、今回シーズン3勝目を挙げることは至難の業だ。それでもチャンピオン獲得に向けて、ポイントを少しでも上乗せしておきたい重要な一戦となることだろう。一気に形勢を逆転可能な、チーム戦略にも注目が集まる。

AUTOBACS SUPER GT 2019シリーズ第6戦は、大分県オートポリスで9月7日(土)予選、9月8日(日)決勝レースが開催される。