K-TUNES RACING

GR 86/BRZレースラウンド7 スポーツランドSUGO 9月30日・10月1日

ケイチューンズ第8戦ktunes ケイチューンズ第8戦ktunes ケイチューンズ第8戦ktunes ケイチューンズ第8戦ktunes ケイチューンズ第8戦ktunes ケイチューンズ第8戦ktunes ケイチューンズ第8戦ktunes

オーバーテイクの困難なSUGO
ファイナルラップで魅せた新田守男の技

レースには流れがある。何かをキッカケに流れを掴むことができれば、その流れに乗ったかのように好成績が続く。逆に流れを掴み損ねるとなかなか上昇気流に乗ることはできない。もちろん、その流れを掴むために、チームとドライバーは様々なチャレンジを繰り返す。
シリーズ第7大会、第8戦は、東北を代表するサーキット、スポーツランドSUGOで開催された。タイトコーナーから高速コーナーまでが組み合わされたテクニカルなレイアウトで、しかもコーナーの バンク角が強めという個性的なコース。
新田守男選手とK-Tunes Racingは、第4の岡山、第5戦の十勝と続いた好調から一転、第7戦の富士では再び中段グループへと飲み込まれる結果となった。ここで再浮上へのキッカケを掴みたいところだ。
今回のレースのトピックスは、ヨコハマタイヤニュータイヤを投入したことだった。2014年から2015年まで最強だったヨコハマタイヤも、モデルチェンジしなかったことで競争力が相対的に低くなり、2016年からは苦しい戦いが続いていた。
そのニュータイヤの前評判は高く、レース直前の9月28日に発売開始だったにも関わらず、8台のマシンが装着した。十勝から攻勢に転じたダンロップ/グッドイヤーとともに、タイヤ戦争は新しい勢力図に塗り替えられた。K-Tunes Racingはブリヂストンを使用しており、競争力はシーズン当初よりも低くなったことは間違いない。

金曜日の専有走行、#906新田守男選手のタイムは1分40秒762で18番手のタイム。トップとのタイム差は1秒192だが、しかしスポーツランドSUGOでの1秒は決して小さくない。
土曜日の予選では1分40秒090と、わずかにタイムアップし、予選順位は19位。ポールポジションは新しいヨコハマタイヤを履く#82谷口信輝選手で、1分38秒983のコースレコードを記録した。ちなみに同じブリヂストンユーザーのトップは#90阪口良平選手の1分39秒688で予選4位、新田守男選手とのタイム差は0秒402だった。やはり新しいヨコハマタイヤの性能は、ひとつ飛び抜けてしまっているようだった。
今回のレースのタイムスケジュールでは、金曜日の専有走行、土曜日の予選、そして日曜日の決勝レースと、ほぼ同じ時間帯に設定されていた。つまり天候が大きく変わらない限り、コンディションは変わらず、予選までの速さが、そのまま決勝レースで出てしまう。
日曜日の決勝レース。19番グリッドからスタートした新田守男選手は、そのままコンスタントな走りを見せる。オーバーテイクポイントがないSUGOでは、大きなタイム差がない限り、順位を上げることは難しい。18番グリッドからスタートの#370元嶋祐弥選手を追いかけながら、4周目に18位、8周目に17位へと、それでも少しずつ順位を上げていく。
そしてファイナルラップ、元嶋祐弥選手と0秒624の差があった新田守男選手は、その差を詰め、最終コーナーで横に並びかけると、2台は横並びでフィニッシュラインを超えた。わずか0秒057という僅差だったが、新田守男選手が逆転し16位となった。オーバーテイクの難しいスポーツランドSUGOで、圧巻の逆転劇だった。
レースはポールポジションからスタートした谷口信輝選手が、途中で#31青木孝行選手に並びかけられるなど、ピンチを何とか凌いで、復活のポール・トゥ・フィニッシュ。谷口信輝選手の優勝は、2015年の十勝以来、2年ぶりとなった。
今シーズンも残り2戦、ブリヂストンユーザーであるK-Tunes Racingは、レベルアップを果たしたヨコハマタイヤ、ダンロップ/グッドイヤーに対して、苦戦することになるのか?? それとも86レーシングへの理解を深めたベテラン新田守男選手が速さを引き出すのか?
次戦は10月21日(土)〜22日(日)に、三重県・鈴鹿サーキットで開催される。

コメント

<新田守男選手>
(19番手という)スタートのポジションは、本当にグチャグチャでしたね。そういう中では、他車と軽く接触があってバックミラーが倒れたくらいで済みました。前のクルマにピッタリ食っついていくと、クルマもパフォーマンスが落ちてしまうんですね。それを避けようと注意して走っていたんです。それがファイナルラップの最終コーナーでオーバーテイクにつながったと思います。

<宇野昇磨メカニック>
ボクが初めてチームに参加したのが去年のSUGOだったので、全国のサーキットを1周したことになります。今回のレースは、予選でタイムが出せなかったので、苦しいポジションからのスタートだったんですが、新田選手が上手くポジションを上げることができました。メカニックとしては予選でタイムが出せるように、残り2戦、ガンバリたいと思っています。

公式記録