K-TUNES RACING

GR 86/BRZレースラウンド1 ツインリンクもてぎ 4月1日・2日

ケイチューンズ第1戦ktunes ケイチューンズ第1戦ktunes ケイチューンズ第1戦ktunes ケイチューンズ第1戦ktunes ケイチューンズ第1戦ktunes ケイチューンズ第1戦ktunes ケイチューンズ第1戦ktunes

完全な社員チーム体制で望んだ初陣
準備不足で厳しい洗礼を受ける

フル参戦3年目のシーズンインを迎えたK-Tunes Racing。今シーズンのコンセプトは「原点回帰」だ。K-Tunes Racingのスタート地点に舞い戻り、リスタートするわけだ。チームカラーはブラックを基調にしたものに変わり、マシンのカラーリングもマットブラックになった。昨シーズンのトリコロールから大幅なイメージチェンジだ。
チーム体制も一新された。昨シーズンまでは日本有数のレーシングファクトリーであるINGINGのサポートを受けていたが、今シーズンは何から何まで岡山トヨペットの社員によってチームが構成される。社外のアドバイザーは誰もいない、完全なディーラーチームとしての体制となった。唯一の例外となるドライバーには、ベテラン新田守男選手が選ばれた。まだまだ経験値が足りないK-Tunes Racingを進化させるため、経験豊富な新田守男選手が大きな役割を果たすことだろう。
新田守男選手はツーリングカーレースを戦ってきたスペシャリストで、1996年、1999年、2002年の3度、全日本GT選手権(現在のスーパーGT)GT300クラスのシリーズチャンピオンに輝いている。単に速く走るだけでは、GTではチャンピオンになれない。長い距離をマネージメントする能力、コンビとなるドライバーを含めたマシンのセッティング能力、そして最大限にマシンの速さを引き出す能力が要求される。
マシンのナンバーは変わらず#906。ただしマシン自体はビックマイナーチェンジ後の、いわゆる後期で、ボディやスタビライザーの変更もあり、これまでのセッティングデータがそのまま使える状況にはない。
新しいマットブラックの迫力あるカラーリングが、TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Raceで、どのような活躍を見せるのか?? そのシーズンがついに幕を開けた。

予選、アタックした新田守男選手のタイムは2分19秒795。今シーズンから完全な未使用タイヤでの予選がレギュレーション化されたことで、予選タイムは苦しくなると予想されていた。しかしチャンピオンである#1佐々木雅弘選手は2分17秒061のコースレコードを出して、ポールポジションを獲得。つまりニュータイヤで予選アタックすることに、十分に対応することができればタイムを出すことは可能だったわけだ。
ニューマシンの納車が遅れたため、わずかなテストだけでツインリンクもてぎに乗り込むことになったK-Tunes Racingにとって、冷たい現実が突きつけられることになった。結局、新田守男選手は予選15位。ここから追い上げていくために、チームはマシンのセットアップを見直し、タイムアップへの可能性を探る。それが次のレースへとつながっていくはずだからだ。
決勝レース、新田守男選手はベテランらしく上手くスタートを決め、13位へとポジションを上げた。しかしペースは良くはない。3周目には2つポジションを失い、スタートと同じ15位に戻る。その後、前走車のリタイヤがあり、順位は変動したものの、最終的に15位でレースを終えた。ファイナルラップまで激しく#328密山祥吾選手に迫っていたこともあったからか、ベストラップはそのファイナルラップの2分22秒206。
優勝は、ポール・トゥ・ウィンの佐々木雅弘選手。彼の出したファステストラップに、3秒5という大差を付けられてしまった。佐々木雅弘選手はその速さの秘密を「他の誰よりも走り込んでいますからね。ボクは1月からテストを始めていました」。ワンメイクレースだけに、細かなセッティングを詰めることが結果につながるわけだ。
次戦は大分県オートポリスで5月7日に開催される。ゴールデンウィークの最後の日曜日、満足できる成果を上げるために、K-Tunes Racingは全力を傾けることだろう。

コメント

<新田守男選手>
想像と大きく違ったわけではなかったですね。昔やっていたレースも激しかったからね。そこにはあまり驚いてはいません。ただ判ったことは、このレースはクルマをキッチリと決めてこないと上位を走ることができない、ということですね。やっぱり準備が足りなかったということでしょうね。それもあって、練習、予選、決勝と全て違うセットで走ることになったんですが、結局一番いいところが出ないまま、レースが終わってしまった感じですね。そのあたりの緻密なセットアップとドライビングを要求されるレースなんですね。

<新谷隆徳エンジニア>
セットアップを進めていくのが、ひと段階遅かったですね。そのひと段階の遅れがあって、決勝レースのセットアップを少し振り過ぎてしまったんでしょうね。新田選手もテストで乗る機会が少なかったこともありますし、準備不足な部分が響きましたね。そういう面もあって、セットアップを大きく動かし過ぎてしまって、それが決勝レースでの結果になってしまいました。ゴールデンウィークの前までにしっかりとテストをして、まずは岡山国際サーキットでの基本セットをしっかりと作って、その上で他のサーキットに合わせていきたいと思っています。

公式記録